医学部における部活とは?
3/22/2022入学おめでとうございます!
医学部に入ったら、医学の道を歩むための弛まない勉強の日々…と思いきや、同じくらいの熱量で語られるのが、部活です。これは、医学部以外の専攻の学生からすると、とても珍しい環境ではあります。医学部における部活の立ち位置について知っておきましょう。
なぜ部活が活発なのか?
新歓の新入学生の奪い合いから想像される通り、医学部では部活動が活発です。また医学部の部活は医療系学部の学生で主に構成されるため、少ない人数で活動することになります。
一般の大学では、「サークル」と「部活」があり、趣味に近い「サークル」に所属することがキャンパスライフの一部を占めますが、医学部では「部活」一色になります。活動に対する熱量は、部活や、その年の構成メンバーによって多少の違いはありますが、ほぼ体育会系の部活であり、60年以上の歴史がある東医体と西医体という医学科ならではの体育大会まであります。
医学生はなぜそこまで熱心に部活動をしてきたのでしょうか?
部活に入るメリット
医学生は基本的に6年次に9割が合格する国試を受け、医師を目指します。その道のりには、ほぼ決まったセオリーがあり、やることは決まっています。6年間の学生生活のなかでは、数多くの試験があります。勉強のための教材は、専門書になってくるため、それなりの単価がします。
そのため、先輩との繋がりから、過去問や試験対策のプリント(通称 シケプリ)、使わなくなった教科書や参考書を譲り受けられることは、学生生活を快適に過ごす上で大きなメリットになるのです。
ものの譲り受けだけではなく、どの教科が効率よく単位が取れるか、テストの攻略法など、直接聞かないと分からないような情報を知ることができました。
時給のいい家庭教師バイトを引き継げたり、就職先の病院についての情報を聞いたりすることもできました。
部活に入らないという選択肢
かつて医学部の部活の参加率はとても高く、学校によってはほぼ全員が何かしらの部活に参加していました。
これは、医師の業界は狭く、強烈な縦社会でできており、それは学生時代から始まるからと言えます。過去問や実習の情報を先輩から手に入れ、研修先の病院の話などを聞くというだけではなく、実際に医師として働いてからも、学生時代からの繋がりがある先輩や同僚と協働することすらあるためです。
そして、こうした話を新歓で聞かされ、周りもどんどん部活に入るため、高校時代までそういった活動を積極的にしてこなかった人も入部していきます。
しかし、この動きが、コミュニケーションツールの一般化やコロナ禍における対面コミュニケーションの激減により、変わりつつあります。
試験や就職に必要な情報は、いまの時代だからこそ、ネットを駆使すれば手に入るものもありますし、先輩に繋がることはできます。また部活に入っている同級生の友達に聞くこともできますし、学年LINEなどの情報共有もあります。
医学生から医者になるだけがキャリアパスではなくなった昨今においては、学生時代から起業や他の趣味に時間やお金を使いたいという学生も増えてきました。
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